スイートピー 新しい園芸品種が次々に作り出され、立体的な仕立てが楽しめる。
新しい園芸品種が次々に作り出されている「スイートピー」
スイートピー(sweet pea)はマメ科の植物で、つる性の一年草または宿根草です。
スイートピーは別名「香豌豆(カオリエンドウ)」、「麝香豌豆(ジャコウエンドウ)」または「麝香連理草(ジャコウレンリソウ)」 とも呼ばれ、英語では「香りある豆」という意味になります。
スイートピーはイタリアのシチリア島が原産で、日本に渡来したのは幕末の頃といわれています。
スイートピーは世界に約100種あるとされていますが、特に日本では品種改良が盛んに行われており、新しい園芸品種が次々に作り出されています。
以前はパステルカラーがほとんどだった「スイートピー」
スイートピーの開花時期は4月下旬から6月中旬で、伸びた茎の先に花を咲かせます。
スイートピーの花色には、ピンク、オレンジ、白、紫、赤、黄、濃い青、複色などがありますが、以前はパステルカラーがほとんどでした。
鮮やかな赤色のスイートピーは、「赤いスイートピー」の曲がリリースされた1982年当時にはなかった色でしたが、その後20年近く品種改良を重ねた結果、2002年に誕生しています。なお現在見られる黄や濃い青、虹色などのスイートピーは、白い花に染色液を吸わせた「染めスイートピー」です。
スイートピーは花の後に「さや」をつけて豆が実りますが、豆には有毒物質が多く含まれているため注意が必要です。
立体的な仕立てが楽しめる「スイートピー」
スイートピーは巻きひげを支柱などに絡ませながら3~4mまで茎をのばすためフェンスに這わせたり、アーチを作ったりと立体的な仕立てが楽しめます。
スイートピーは基本的には秋(9月下旬から11月上旬)に植えて春に花を咲かせますが、人気や知名度が高いことから一年を通して出荷されています。
スイートピーは一般によく親しまれている「春咲き品種」のほかに、6月から8月に開花する「夏咲き品種」や、温室で育てられて冬から早春に流通する「冬咲き品種」の3系統に大別されます。
また「高性(草丈が高くなる)品種」のスイートピーは切り花に利用され、突然変異で生まれた「矮性(小型)品種」のスイートピーは巻きひげがなく、鉢植えに向いています。