ラナンキュラス 花びらが重なった姿が美しい。花のバリエーションが豊富。
古くから観賞用「ラナンキュラス」
ラナンキュラス(キンポウゲ)属の植物は、美しい花を咲かせることから古くから観賞用に栽培されており、世界中に500種以上が分布します。
「ラナンキュラス」と呼ばれている品種は、アジア南西部、ヨーロッパ東南部、およびアフリカ北東部の地中海沿岸部に分布する「ラナンキュラス・アシアティクス」を中心に改良された園芸品種が大半です。
「ラナンキュラス」の名前はラテン語の「ラナ(rana)」に由来していますが、ラナとは「カエル」のことです。
ラナンキュラスの葉が「カエルの足」に似ていること、ラナンキュラスの仲間の多くの植物がカエルが住むような湿地を好んで自生する性質から名付けられたものですが、多くの園芸品種の元となった「ラナンキュラス・アシアティクス」は、多湿にならない水はけのよい場所を好みます。
花びらが重なった姿が美しい「ラナンキュラス」
ラナンキュラスの開花時期は3月から5月頃で、切り花や鉢花として流通します。
ラナンキュラスは伸びた花茎の頂部に、花径が10~15㎝程度の花を咲かせます。
また、ラナンキュラスは紙のように薄い、光沢のある花びらの幾重にも重なった姿が美しい花です。
ラナンキュラスは秋から春にかけて生育し、高温になる夏には茎葉が枯れて球根の状態で休眠します。
花のバリエーションが豊富な「ラナンキュラス」
ラナンキュラスは花色、花形ともにバリエーションが豊富なのが魅力の一つとなっています。
まず、ラナンキュラスの花色は赤、ピンク、オレンジ、白、黄色、紫、緑などがあります。
そして、ラナンキュラスの花形は大輪品種、八重咲き、一重咲きの他、カーネーション咲きなどの品種もあります。
ラナンキュラスの代表的な品種として、花首が太くしっかりしており、鉢物で多く流通している「マシェ」がありますが、最近では切り花にして楽しむのにも最適な草丈の高い「サロニカの虹」があります。
「サロニカの虹」は複色花で、白とピンクなど1輪で2色が楽しめるのが特徴です。