オウバイ ウメの仲間ではなく、和風の庭に向く。よく似た仲間がある。

ウメの仲間ではない「オウバイ」

オウバイ(黄梅)は、モクセイ科ソケイ属の落葉樹で、ウメの仲間ではありません。

ウメ 花見の対象としてサクラより長い歴史を持ち、観賞価値の高い花と良質の実をつける。

オウバイの原産地は東アジア~東南アジアで、日本には江戸時代の寛文年間(1661~73)以前に入ってきたとされています。

オウバイには中国名「ゲイシュンカ(迎春花)」と英名「ウインタージャスミン」とがありますが、どちらも早春から開花するところにちなみます。

オウバイはとても丈夫な花木で、日当たりと水はけの良いやや乾燥した土の場所を好みます。オウバイは条件を満たせば、剪定以外はほぼ放任で育ちます。

和風の庭に向く「オウバイ」

オウバイの開花時期は2月~4月で、葉が出る前に3cmほどの明るい黄色い花を咲かせます。

オウバイは綺麗な一重の花が咲き、花に香りはほとんどありません。花の形は整った6弁で、花の中央のくぼみがはっきりしています。

オウバイの葉は明るい鮮緑色をしており、一見ハギの仲間に見えます。オウバイの樹高は1~2mで枝は細くて断面は四角形、つるのように枝垂れて地面に付くとそこから根を出します。

ハギ 秋の七草の一つで、中秋の名月の月見団子に供える。40種ほどの野生がある。

オウバイは和風の庭に向きますが、洋風や自然風の庭にも合わせられます。オウバイは庭木の他生垣などの垂直面に垂れさがるように植えられることも多く、緩い雰囲気のグラウンドカバーや盆栽、鉢植えでも楽しめます。

よく似た仲間がある「オウバイ」

オウバイとよく似たソケイ属の仲間には、「ウンナンオウバイ」と「キソケイ」があります。

ウンナンオウバイは中国原産の常緑性の低木で、開花時期はオウバイに比べやや遅く3月~4月です。ウンナンオウバイの花姿はオウバイによく似ており、別名「オウバイモドキ」とも呼ばれます。

ウンナンオウバイの花は二重のものが多めで、オウバイに比べて大ぶりで派手な印象があります。ウンナンオウバイには「ジャパニーズジャスミン」の英名がつけられていて、店頭で出回る量はオウバイよりも多くなっています。

キソケイはヒマラヤ原産の常緑性の低木で、開花時期は5月~6月です。キソケイの名前は、黄色い花の「ソケイ(ジャスミン)」を意味しています。

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