ヒイラギナンテン ヒイラギとナンテンに似て、庭の和洋を問わない。
通年観賞できる「ヒイラギナンテン」
ヒイラギナンテン(柊南天)は樹高1.5から2m程度に成長する常緑性低木です。
ヒイラギナンテンの葉は常緑で落葉しませんが、冬になると寒さで赤褐色に色づき、紅葉しているようにも見えます。
ヒイラギナンテンは中国原産で、近縁種も含めると台湾から北米・中米にかけて分布するといわれており、別名「トウナンテン」とも呼ばれています。
ヒイラギナンテンは、常緑で濃い緑色の葉、早春に多数つく黄色い花、初夏に熟すブルーベリーのような黒青色で粉を吹いた果実と、1年を通じて観賞できる植物です。
ヒイラギとナンテンに似ている「ヒイラギナンテン」
ヒイラギナンテンの開花時期は2月から4月です。ヒイラギナンテンは茎の先から数本の長い総状の花穂を出し、花の大きさは7mm前後の小さな花を多数咲かせます。
ヒイラギナンテンの名前は、「ヒイラギ(柊)」と「ナンテン(南天)」の両方に似ていることに由来しています。
ヒイラギナンテンの葉は「ヒイラギ」によく似て棘(とげ)がありますが、「ナンテン」のように複葉になっています。一方、ヒイラギナンテンの果実のつき方は「ナンテン」に似ています。
ヒイラギナンテンは江戸時代の初期に日本に渡来し、東北地方より南の地域に分布しています。
庭の和洋を問わない「ヒイラギナンテン」
「ヒイラギ」は庭の東北、「ナンテン」は庭の南西に植えると良いと言われますが、ヒイラギナンテンは、そのどちらにも植えられているのをよく見かけます。
ヒイラギナンテンは繁殖力が強い上に、耐暑性にも優れています。また、ヒイラギナンテンは病害虫の発生もほとんどないため、庭木や公園樹として広く植えられています。
ヒイラギナンテンは庭の和洋を問わずよくなじみ、地際から数本の枝を出して株立ちになるため、生け垣にも利用することができます。
そして、ヒイラギナンテンの枝はあまり分枝せず剪定によってコンパクトにまとまるため、狭い場所でも楽しむことができます。