ニホンズイセン 原産地は地中海沿岸で、シンプルな美しさ。雪の中に咲く花。
原産地は地中海沿岸「ニホンズイセン」
スイセン(水仙)は原産地のイベリア半島を中心に、イギリス、ヨーロッパ中部および北アフリカの地中海沿岸地域に25から30種類も自生しています。
スイセンは英国王立園芸協会に1万を超える品種が登録されており、その原種および花形、花色、草姿などから12系統に分類されています。
スイセンの代表的な種類には、「ラッパズイセン」、「八重咲きスイセン」、「房咲きスイセン」、「口紅スイセン」などがあります。
ニホンズイセンは地中海沿岸からイラン、中国を経て変化しながら発達したものが日本へ渡来し、古くから各地に根を下ろして野生化した「房咲きスイセン」です。一般的に「スイセン」という場合は「ニホンズイセン(日本水仙)」を指す事が多いようです。
シンプルな美しさ「ニホンズイセン」
観賞用として栽培されたニホンズイセンは、高さは20~40㎝くらいまで成長します。
ニホンズイセンの開花の時期は12月から2月頃です。ニホンズイセンは、初冬から春にかけての寒い季節に花茎を伸ばし、わずかにクリーム色を帯びた白色の花を横向きに咲かせます。
ニホンズイセンの花の数は5から7個で、花の大きさは3~4cmです。ニホンズイセンの葉は粉白を帯びた緑色で、耐寒性はあまり強くなく、冬は日当りのよい温暖地によく見られます。
ニホンズイセンは芳香があり、シンプルな美しさから、花壇、鉢植え、切り花として古くから日本で親しまれてきたスイセンです。
雪の中に咲く花「ニホンズイセン」
ニホンズイセンは伊豆、紀州、越前岬などの観光地では群落をつくって咲いており、観光客にも人気のある草花です。
スイセンは雪の中に花が咲くということから、「雪中花(せっちゅうか)」とも呼ばれています。
中国において「スイセン」は、「ウメ」、「ロウバイ」、「ツバキ」とともに「雪中の四花」として尊ばれています。
ニホンズイセンは海岸沿いに自生するものは花が早く、正月の飾り花にされますが、内陸部で庭などに植えたものはやや遅れて開花します。