スパティフィラム 花もちもよく、葉も美しい。アンスリウムに似た花で、約30種ほどの品種がある。
花もちもよく葉も美しい「スパティフィラム」
スパティフィラムは熱帯アメリカ原産の常緑多年草で、「ミズバショウ」や「カラー」などと同じサトイモ科に属しています。
スパティフィラムの名前は、ギリシア語の「スパッセ(仏炎苞)」と「フィロン(葉)」からなり、花の姿に由来します。
スパティフィラムは花もちもよく葉も美しいので観葉植物として販売されていますが、暖かい時期限定で半日陰の庭に地植えで用いることもできます。
スパティフィラムは水を好み、葉を水上に出せば水耕栽培も可能です。
アンスリウムに似た花「スパティフィラム」
スパティフィラムの開花時期は5~10月です。白い花びらのように美しいのは仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる部分で、花は肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれる部分に多数つきますが、小さく目立ちません。
スパティフィラムに似た花に、「アンスリウム」があります。アンスリウムもスパティフィラムと同じ南国系の花で、熱帯風な雰囲気があります。
アンスリウム ハワイではバレンタインデーに贈る花。温度を保てばほぼ四季咲きで、長期間楽しめる。
スパティフィラムは白系の仏炎苞が多く、アンスリウムの仏炎苞より細長いことやハート型にも別れていないのが特徴です。
スパティフィラムは1m近い大型種から、テーブルに置けるような小型種まであります。
約30種ほどの品種がある「スパティフィラム」
スパティフィラムには約30種ほどの品種がありますが、スパティフィラムの主な品種には「ホワイト・キング」や「マウナ・ロア」、「コクレアリスパートゥム」、「メリー」、「ミニ・メリー」、「ドミノ」、「フロリブンドゥム」があります。
ホワイト・キングは、スパティフィラムの大型種で、花も大きいです。マウナ・ロアは草丈1mほどの園芸品種で鉢花の他、切り花にも利用されます。コクレアリスパートゥムはメキシコ原産の草丈1.2mの大型種で仏炎苞は緑黄色で長さ25cm前後になり、花には芳香があります。
メリーは日本で作出された花つきのよいスパティフィラムの中型種で、草丈70cmほどで一般的に多く流通しています。ミニ・メリーは突然変異で、スパティフィラムの小型種です。
ドミノは葉に斑が入り、小〜中型の鉢物として流通しています。フロリブンドゥムはコロンビア原産で、草丈30cm程度に収まる小型種です。フロリブンドゥムは和名「オカメウチワ」とも呼ばれ、仏炎苞は長さ3cm~5cmで白色で先端が淡い緑色で反り返ります。