セイヨウアブラナ アブラナとキャベツの雑種が起源。観賞用や切り花としての需要も多い。
アブラナとキャベツの雑種が起源「セイヨウアブラナ」
セイヨウアブラナ(西洋油菜)は畑や、 川岸、 道ばた、 草地で見かける一年草または二年草です。セイヨウアブラナは、アブラナとキャベツの雑種が起源といわれています。
セイヨウアブラナはユーラシアが原産で北ヨーロッパ、バルト海沿岸からウクライナ、ベラルーシを経てシベリアに至る地域に分布しています。
アブラナ(油菜)は種子から油を採る植物に対する総称で、日本でかつて栽培されていたアブラナ(和種)とヨーロッパで栽培されていたセイヨウアブラナ(洋種)に分けられます。
アブラナは中国には紀元前に既に伝播しており、日本にも奈良時代までには中国大陸から渡来し、野菜や油料作物として広く栽培されてきました。その後明治になってヨーロッパから収量の多いセイヨウアブラナが導入され,栽培されるものはセイヨウアブラナに切り替わりました。
観賞用や切り花としての需要も多い「セイヨウアブラナ」
セイヨウアブラナの開花時期は2月~5月です。セイヨウアブラナは柄のある花が花茎に均等につき、黄色の十字状花をたくさんつけます。
セイヨウアブラナの果実は長さ5~10cmの細長いさや状の長角果で、種子から「菜種油」をしぼります。 昔はアブラナの果実は「灯火」、「食用油」、「潤滑油」などに使われ、搾りかすは肥料に使われました。
今ではセイヨウアブラナは観賞用の花壇、切り花としての需要も多いですが、切り花として売られているのはセイヨウアブラナの園芸品種です。
また、セイヨウアブラナは「おひたし」や「和え物」として食べられます。 さらには、蜂蜜を作る原料ともなっています。
カラシナと非常に似ている「セイヨウアブラナ」
セイヨウアブラナと非常に似ている花に、とカラシナ(芥子菜)があります。
セイヨウアブラナとカラシナは、花だけ見てもなかなか見分けるのは難しいです。
セイヨウアブラナとカラシナの違いは、葉の付き方を見るとよく分かります。セイヨウアブラナは葉が茎を抱くように伸びるのに対し、カラシナにはそのような特徴はありません。
ほかにも「ハクサイ」や「カブ」などアブラナ科の多くの野菜は似たような花を咲かせるので、花でこれらの野菜を見わけることができません。