デージー 太陽の光に反応して花びらを開く。花壇の前段や縁取りなどに向いている。
太陽の光に反応して花びらを開く「デージー」
デージーはヨーロッパや地中海沿岸を原産地とする、キク科ヒナギク属の花です。デージーは寒さにはやや強く、暑さに弱い性質を持っています。
デージーは原産地では一度植え付ければ毎年花が咲く多年草ですが、日本の暑い夏には耐えられないので日本では一年草として分類されています。
デージーは日本には明治初期に伝来し、小さくて可愛らしい菊のような花姿から「ヒナギク(雛菊)」と名付けられました。デージーは開花期が長いことから「エンメイギク(延命菊)」や「チョウメイギク(長命菊)」とも呼ばれています。
デージーという名前は「太陽の目」を意味する英語の「デイズアイ(Day‘s eye)」に由来するといわれています。デージーは太陽の光に反応して花びらを開き、黄色い花芯を見せることからついたと考えられています。
花壇の前段や縁取りなどに向いている「デージー」
デージーは12月下旬〜5月上旬にかけて花を咲かせます。デージーはひとつの株に次々と新しい花をつけるため、長く楽しめるのが魅力です。
デージーの花色は赤、パステルピンク、白、紫、オレンジや複色があります。デージーには多くの系統、品種があり、一重咲き、八重咲きなどもあります。
デージーの草丈は15〜40cmで、花壇の前段や縁取りなどに向いています。デージーは生命力旺盛で、初心者でも育てやすい花です。
デージーは冬から出回るので、同時期に出回る「パンジー」や「ビオラ」、「キンセンカ」、「プリムラ」などと一緒に寄せ植えをしたり、春は「チューリップ」や「スイセン」、「アネモネ」、「ラナンキュラス」、「ムスカリ」など、デージーよりも草丈の高い植物の足元を彩るように、高低差をつけて組み合わせても見応えがあります。
パンジー 物思いにふけっているように見える花。ビオラと非常によく似ている。
ビオラ 初心者でも育てやすく、次々と新品種が作出される。料理にもスイーツにも用いられている。
チューリップ 育てやすく種類もたくさんある。花形と草姿などによっても分類。
ニホンズイセン 原産地は地中海沿岸で、シンプルな美しさ。雪の中に咲く花。
ラナンキュラス 花びらが重なった姿が美しい。花のバリエーションが豊富。
ムスカリ ヒヤシンスとは近縁の花。球根の状態のままで夏を越す。
大きく2種類に分けられる「デージー」
デージーは花びらが平べったい「リグローサ種」と、筒状の花びらをしている「フィストゥローサ種」の大きく2種類に分けられます。なかでもとくに代表的なデイジーの品種は「チロリアンデージー」や「ポンポネットデージー」、「イングリッシュデージー」です。
チロリアンデージーはフィストローサ種で、丸い形の花型をしています。チロリアンデージーは花径約5cmにもなる大輪を咲かせ、色のバリエーションが多いのが特長です。
ポンポネットデージーは古くから「ヒナギク」の呼び名で親しまれる品種で、花径は約3cmでポンポンした球状の花に育ちます。ポンポネットデージーは八重咲きで、ボリュームを感じられる品種です。ポンポネットデージーは主に赤、白、ピンクの花を咲かせます。
イングリッシュデージーはリグローサ種で、花径約2cmの小輪で白い花が咲きます。イングリッシュデージーは一重咲きですが、花つきが良いのが特長です。イングリッシュデージーは寄せ植えにも用いられます。